方言「しょーし」を解説

「しょーし」は福島県の方言だよ。

「しょーし」は、標準語の『恥ずかしい』と同じ意味だよ。

丁寧に「おしょすい」とも言ったりするよ。「しょーしー」と語尾を伸ばすこともあるよ。

「しょーし」は、「耳目を驚かすようなこと」「（特によくないことについて）異常な出来事」を意味する古語の「しょーじ」（勝事）に由来します。『平家物語』など鎌倉時代の文献に例が見られ、室町時代には語末の濁音が取れ、「笑いも止まるほどのこと」という語源解釈が働いて、現在のような当て字となりました。

『日葡辞書』に「心を痛めること、あるいは憐み同情すること」とあるように、中央語としては江戸時代を通じて「気の毒」の意味で用いられました。

東北方言の「恥ずかしい」という意味は、「他人から見て気の毒な状態は、自己にとって恥ずかしいこと」という解釈が働いて生まれたものと考えられています。

東北で用いられる同じ意味の言葉に「かわい」「かぅえ」があります。

おら、そったなどさ、おしょすくていぎいんつぉ

おら、そったなどさ、おしょすくていぎいんつぉ

わたしは、そんなところには恥ずかしくて行きませんよ。